私は過去記事にてETC協同組合が発行する「法人ガソリンカード」を紹介させて頂いた。
当サイトの記事の中でも多くの方に閲覧頂いている記事である。
この記事内でも書いたが、ETC協同組合は法人ガソリンカードだけでは無く、今回紹介の「法人ETCカード」も発行している。
※ETC協同組合とは
引用:ETC協同組合法人ETCカード・申込みサイト
中小企業の事業を多角的にアシストし、各種共同購買共同利用を通じて事業経営を効率よくサポートする組織です。
ETC協同組合であれば、クレジットカードの審査には不安があるという新規事業者の方々にとっての、心強い味方になってくれる可能性は大きい。
今回の記事ではこのETC協同組合が発行する「法人ETCカード」について紹介させて頂こうと思う。
\こちら/

ETC協同組合の法人ETCカード

これが今回紹介のETC協同組合が発行する、法人ETCカードだ。
申込みサイトを見るとこのカードはどういったカードであるのか、漫画での分かりやすい説明されているのでそちらも参考にして頂ければと思う。
法人用のETCカードは「クレジットカード会社」が発行する、クレジット機能付き法人カードの追加カードとして発行出来る場合も多い。
しかし今回紹介のこの法人用のETCカードは、協同組合である「ETC協同組合」が発行するカードだ。
ETC専用のカードなのでクレジット会社に比べ発行がとても容易
会社(中小企業)では個人のクレジットカードのようにETCカードを簡単に作れない為、困っている会社がたくさん存在するとETC協同組合は言う。
法人契約のETCカードはクレジット会社の審査が厳しく、個人のように簡単にはカードを発行してくれないからだ。
このカードは高速道路専用のETCカードであるのでクレジット機能は無い。
クレジット機能が無いため、クレジット会社による審査も当然無い。

法人クレジットカードの追加カードとして法人用のETCカード作れるケースは多々ありますが、その場合はクレジット機能が付く形になるので、クレジット会社の審査に通らなければいけません。
ETC協同組合が発行するこの法人ETCカードであれば、クレジット会社による審査は無い。
ETC協同組合からの審査はありますが、支払い能力を厳しくチェックされるクレジット会社の審査に比べると、審査に通りやすくなります。
また、クレジット機能が無いので従業員による不正利用とったリスクも低く、安心して使う事が出来る。
時間帯・休日等により割引適応(マイレージ還元もあり)

今回紹介のカードに限った話では無いが、ETCカードではNEXCOが運営するお得な割引制度を利用する事が出来る。
NEXCOとは、
の3社の総称だ。
各会社名をクリックすると、それぞれのホームページへ移動します。
- 平日朝夕割引:最大50%OFF
※大都市近郊区間以外 ※土日祝除く ※ETCマイレージサービスに登録が必要 - 休日割引:30%OFF
※2014年7月1日より地方部限定 ※土日祝の終日 ※軽自動車および普通車のみ - 深夜割引:30%OFF
※午前0時~4時
また画像に記載されているように、ETCマイレージ還元もある。
今回紹介のETC協同組合法人ETCカードでETCマイレージサービスに登録をすると、このETCマイレージ還元を受ける事が出来る。
ETCマイレージサービスでは、ETCカードでの通行料金の支払額に応じてポイントが付く。
ポイントは還元額(無料通行分)に交換のうえ、通行料金の支払いに利用可能だ。

詳しくはNEXCOホームページからご確認頂ければと思います。
また、マイレージサービスに関しては次のような注意点もある。
引用:ETC協同組合法人ETCカード・申込みサイト
- 組合員へのETCマイレージポイントの還元の有無に関わらず、ETCマイレージサービスの登録・管理は、組合が行います。
- ETCマイレージサービスの登録の際、組合は、申込のあった組合員が保有する車載器情報を使用します。
- 組合員は、個別に ETCマイレージサービスの登録・管理をすることはできません。
各種のETC割引とマイレージ還元、どちらも利用する事が出来るので非常にお得になり、経費削減に大きく貢献してくれる。
必要枚数・何枚でも申込可能
クレジットカード会社が発行するETCカードの場合、枚数制限がある物が多い。
例えば当サイトの過去記事でも紹介させて頂いた「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」がある。
これはクレジット機能付きの法人カードであるが、このカードの追加カードとしてETCカードも申し込むことが出来るようになっている。
その場合、法人カード「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」1枚に付き、ETCカードは5枚まで作る事が出来るようになっている。
このようにクレジット会社が発行するETCカードでは、親カード一枚に対し、追加で発行出来るETCカードには枚数制限があるという物も多い。
しかしETC協同組合の法人ETCカードであれば、必要枚数何枚でも申込みが可能だ。
利用明細(請求書)で管理が簡単
利用明細には、
- 入口、出口のインター名記載
- カードごとに金額が明確に出る
こういった部分もあり、経費管理が簡単に出来るようになっている。
小口現金を用意して従業員にその都度現金を渡したり、従業員が個人で立替えた費用を精算したり…、といった煩雑な手間も軽減される。
ETC車載器がなくても手渡しで利用可能
ETC車載器に不具合等が起きたり、無かったり、という場合には料金所でカードの手渡しでの利用も出来る。
しかし、手渡しでの利用の場合にはETC割引が適用されなかったり、マイレージ還元の対象にならなかったりと、マイナス面もあるので注意が必要です。

もちろんこの場合はETC専用レーンは通れなくなります。
「一般レーン」もしくは「ETC/一般レーン」で通る必要が有ります。
レンタカー、カーシェアリング・従業員の車でも利用可能
今回紹介の法人ETCカードは、「ETCコーポレートカード」のように車両限定されないため、レンタカーやカーシェアリング、従業員の車など、どの車両でも利用可能だ。

法人ETCカードをレンタカーなどで利用する場合、利用後の「置き忘れ」に注意が必要です。
設立したての新会社への発行実績多数
ETC協同組合からの情報によると、クレジット審査の無いこのカードは設立したての新会社等からの人気があり、発行実績も多数あるとの事だ。
ちなみに記事冒頭でも紹介した、同じくETC協同組合が発行する「法人ガソリンカード」に関しても、同様に新会社や新規事業者の方々から多く選ばれているカードだ。
この法人ガソリンカードの記事は、私のサイトの中でも閲覧しに来て頂いてる方が安定しておられる記事であり、ETC協同組合に興味を持たれている方々が多い事を実感している。
ETC協同組合 法人ETCカードのデメリット
各種手数料によりコストがかなり掛かる
ここが一番のネックになる所と言えるかもしれない。
ETC協同組合が発行する法人ETCカードは、次のようにかなりのコストが掛かる。
- 出資金(脱退時返金)
10,000円/1社 - カード発行手数料
880円(税込)/1枚 - 年間手数料
880円(税込)/1枚(年1回) - 毎月の走行料金の8%の事務手数料
特に大きいと言えるのが、最後に記載した「毎月の走行料金の8%の事務手数料」だ。
毎月の走行料金はETC料金を元に計算されるが、この毎月の走行料金に対して8%もの事務手数料が発生する。
発行時のみ支払いの「カード発行手数料」や、年に一回の支払いの「年間手数料」とは全然違う。
次に、年間で掛かる手数料の例を記載させて頂こうと思う。
コスト例:各車の毎月のETC料金15,000円、社用車3台
出資金 | 10,000円 |
カード発行手数料 | 880円×3(枚)=2,640円 |
年間手数料 | 880円×3(枚)=2,640円 |
毎月の走行料金の 8%の事務手数料 | 15,000円×3(台)×12(ヶ月)×0.08=43,200円 |
年間コスト(合計) | 58,480円 |
出資金は組合退会時に返却されるし、カード発行手数料も一時的なコストではある。
とはいえ、毎月の走行料金の8%もの事務手数料はやはり、相当大きなコストになりやすい事が分かる。
クレジット機能付き法人カードの追加で発行するETCカードの場合、年会費のみの支払いで済んだり、親カードの方で支払う手数料のみで済むという場合もあるので、やはりこのコスト面では大きな違いとなる。

ちなみに出資金に関してですが、「組合加入出資金は1社につき1万円」となっています。
なのでETC協同組合の法人ガソリンカードと法人ETCカードの両方を発行する場合でも、出資金は1万円になります。
「両方発行するから出資金2万円」とはなりません。
申込みに必要な添付書類が多め
先ほど紹介の「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」のように、カード発行のための申込み書類は「本人確認書類のみ」で済むという物では無い。
ETC協同組合の法人ETCカードの申込みには、下記のような添付書類を準備する必要が有る。
【1】●法人の場合…履歴事項全部証明書(写し可)
(発行6ヶ月以内のもの)
●個人事業者の場合…所得税確定申告書(写し)
(個人事業を始めたばかりの方は開業届、取引先との契約書、領収書など)
【2】車検証(写し)
【3】ETC車載器セットアップ証明書(写し)
設立間もない新規事業者におすすめのETC協同組合法人ETCカード
繰り返しになるが設立間もない新規事業者は特に、クレジット機能付きの法人カードの審査に通るのは難しくなる。
まだ実績に乏しいといった事業者が、カード利用料金の支払い能力の面で信用を得るのはやはり難しい。
となれば当然、クレジット機能付き法人カードの追加カードとしてETCカードを作るのも難しくなってしまう。
ETC協同組合が発行する法人ETCカードであれば、クレジット会社による厳しい審査は無く、審査は組合独自の審査になり、法人用のETCカードをグッと作りやすくなる。
この記事が法人用のETCカードを作るのに苦労している、困っている、という新規事業者などの方々の参考に少しでもなれば幸いだ。
ご精読頂きありがとうございました。
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